研究課題/領域番号 |
19K03134
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
奥本 素子 北海道大学, 高等教育推進機構, 准教授 (10571838)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 科学技術コミュニケーション / 共創 / 市民 / 地域連携 / 分かち持たれる認識主体性 / 質的分析 / サイエンスショップ / サイエンスコミュニケーション |
研究実績の概要 |
本研究では、初期の初期段階の課題共有がプロジェクトには重要ということを仮説とし、市民と科学技術コミュニケーターが共に課題を共有するプロセスを実装することを目指して研究を行っている。 本研究は課題共創型のサイエンスカフェをデザインした。具体的には、第111回サイエンス・カフェ札幌「みんなで考える持続可能なパートナーシップ :北海道から3650日後の対話をデザインする」を実施する予定としていた。本サイエンスカフェでは、これまでの研究と社会との対話のほとんどは、特別な機会を設けて行われる、非日常的なものであるという課題を持ち、より日常的に、定期的に、多様な人々が集い、未来について考える対話の場を実装を、多様なステークホルダー間で対話的に議論していくことを目的にしている。しかしながら、2020年2月に新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、本イベントが中止になり、必要なデータを収集できていない。2020年10月に再度実施を予定しているが、本研究の実施の在り方を含めて、検討していく必要が出てきた。 もう一つの方向性として、2020年1月に科学技術コミュニケーターを目指す受講生と共に、日常的な場面で、展示の形をとりながら、市民の意見収集を行う、展示型調査を実施した。具体的には、2020年1月12日から25日までの14日間、江別蔦屋書店にて実施した、展示型のコミュニケーションイベント「ヒト、トナリ」である。「ヒト、トナリ」では、買い物に来た来客に、日常と関連する科学技術に対する意見を、展示に参加する形で収集した。現在、学生と共に、本展示で収集した市民の意見を分析し、展示型の科学技術コミュニケーションの課題共創型支援の効果について検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年に実施予定のイベントが、新型コロナウイルス感染症感染拡大に伴い、実施できず、調査のめどが立っていない。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症拡大による、研究の影響は、正直なかなか予測ができない。オンラインでの意見収集やコミュニケーションの場の創造も含めて、本研究で目指す科学技術コミュニケーション自体の在り方を再検討していく必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症感染拡大に伴い実施されないイベントがあったため、来年度に予算を持ち越した。
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