研究課題/領域番号 |
19K03151
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
井上 雅裕 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (50407227)
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研究分担者 |
北上 眞二 福井工業大学, 環境情報学部, 教授 (10585871)
中島 毅 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20758304)
清尾 克彦 サイバー大学, IT総合学部, 教授 (40572300)
海津 裕 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (70313070)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | IoT / AI / M2M / 教育システム / プロトタイピング / イノベーション / PBL / アセスメント |
研究実績の概要 |
芝浦工業大学では、学部3年生の演習科目である「テクニカルセミナー」のなかでIoTプロトタイピング実習プログラムを開発し,基礎知識の理解,プロトタイプ構築,アイデア創出を行った.また,同大学大学院理工学研究科システム理工学専攻の科目「Embedded Systems Engineering」でプロトタイピングを実施したまた,芝浦工業大学では国内外の多様な分野の学生の連携による国際PBLを実施した,IoTプロトタイピングを9日間の国際PBLに導入し,SDGsに関する問題解決を目的にアイデア創出とIoTプロトタイピングを実施した. 東京大学では,大学院農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻の大学院生を対象として,「生物物性工学特論」で,IoTに関する授業と実習を開発した.2単位の授業.ArduinoとProcessingを使ったプログラミングを行い,クラウドでセンサデータを表示させた.受講者は15名である.さらに,農学部生物・環境工学専修3年次の授業として「農業IoT概論」を開講した.2単位の授業で,講義と実習を行った.講義では農業におけるIoTの利用について,実習では,プログラミングを行い,クラウドでセンサデータを表示させた. サイバー大学では, IoTシステムに必要な基盤技術と応用事例を中心とした講義形式の講座としてe-ラーニングによる「IoT入門講義」を実施した.さらに,「オープン環境によるM2M/IoTプロトタイプ構築のゼミナール」を実施した.このゼミナールは,IoTシステムの身近な例を対象に,各自がそれぞれプロトタイプを構築し評価する実習形式の講座である.プロトタイプの基本系を全員が作成し,発展系については各自の能力に応じて選択して作成することができるように構成した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度の研究は計画どおり進捗し、学術論文3件、国際会議での発表4件、口頭発表9件を発表している。NPO法人M2M・IoT研究会と大学教員と大学院生、学部生による教育・研究推進会議を定期的に実施し、共同研究の推進を、産業界、教員、学生の連携で実施している。2019年度末から新型コロナウイルスの感染の影響で対面での教育が実施できない状況にあり、オンラインでの実施を検討している。
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今後の研究の推進方策 |
AIや機械学習を各分野で利活用するための教育法の開発をおこなう。収集されたデータの分析は、AIを活用することによって高度化されるが、各分野の多くの学生はAIを理解し活用することに困難を感じている、AIを利活用するためのデータ分析法、AI機能の選択法、作成法の教育方法の開発によって各分野でのAI等の活用を可能にする。 分野別IoT教育カリキュラムの構築と普及を進める。IoT教育の実施結果をもとに、プロトタイプ構築をベースとし、学修成果のアセスメント法、能動的学修によるカリキュラムを構築し、各分野でのIoTの実践的教育に活用する。 多分野混成および国際プロジェクト型学修とアイデア創出実践する。各分野の学生がプロトタイプ構築の体験をもとに、自分の専門分野での応用アイデアを創出し、それをプロジェクト型学修によって議論し、イノベーションにつながる考えがどのように出てくるかを明らかにする。その評価をプロジェクト型学修法の充実に役立てる。海外の大学を含めたグロ-バルPBLを実現し、タイのキングモンクット工科大学トンブリ校と共同研究を実施する。海外の大学とのPBLでは、遠隔教育環境も活用する。短期の集中の集合型のグローバルPBLと遠隔連携型のグローバルPBLの両者の長所を生かした活用を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際会議出席の旅費に学内予算を充当したため、差異が生じた。IoT、AIのプロトタイピング機材費用と論文投稿費用に充当する。
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