①長良川の上流から下流まで定点を決めて月ごとに写真を撮影すること、②水族館や動物園を見学して研修プログラムを作成すること、③長良川と比較するために他の河川の自然環境の見学して資料作成すること、④成果の一部を「自然事象のパターン把握による長良川学習」の冊子として作成することを行った。①では、毎月数回は定点観察や撮影に行き、高速道路のSAや長良川の川岸にあるサクラの月ごとの季節変化や増水時や渇水時の写真等を撮影した。②では、名古屋市東山動植物園と岐阜県にあるアクア・トト世界淡水魚園を中心に、他にもいくつかの館を見学して、それぞれの館で小・中学生が水族館や動物園を見学するときの学習プログラムを作成した。③では、長良川と比較するために揖斐川、また、長良川とともに日本三大清流である四万十川と柿田川の自然観察も行い、それぞれの河川環境の特徴の資料を作成した。④では、今年度も昨年に引き続いて、新型コロナの影響により各小中学生を野外に連れ出して観察しながら研究することは自粛したので、その予算を活用して行った。野外学習で深い学びができるために、自然のパターン把握の3つの視点「他の物と比較して観察する」「変化を追って観察する」「他の事象と関連づけて考える」を活用して計画をした内容について、三年間の中心として野外研修を行った長良川についてまとめたものである。冊子は、理論編、地学編、生物編、自然観察編で120P、地学編と生物編には教師用の説明ページと学生用の学習ノートを見開きで紹介して、3つのパターンによる指導と評価の視点を明確にした。冊子だけでなくCDや撮影した写真をもとにして長良川の一年間の桜の変化の掲示物も作成して、冊子も含めた3点を学習に役立てていただこうと考えて、岐阜県内の全中学校に配布した。①から④のそれぞれの内容については平成4年度からの学会等で発表する。
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