研究課題/領域番号 |
19K03159
|
研究機関 | 呉工業高等専門学校 |
研究代表者 |
外谷 昭洋 呉工業高等専門学校, 電気情報工学分野, 准教授 (20616180)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 拡張現実 / ユーザーインターフェース / シミュレーション / 教育 |
研究実績の概要 |
2019年度について、拡張現実(AR)デバイスについての検討および既存の仮想現実(VR)技術を活用した表現手法の検討を行った。
ARデバイスについては当初Microsoft社が開発しているMicrosoft HoloLensの使用を検討していたが、同時に使用できる人数の制限や時間の制約が発生することと、AR関連のプログラム開発の難易度が高いことが問題となったため、並行して検討を行っていたタブレットやスマホを用いた手法に切り替えて開発を行った。これまで、iOS用のソフトウェアをAR用の拡張ライブラリARkitを用いて開発し、回路基板の配線認識および抽出とAR画像の描画を行うことができている。今後は、回路シミュレーションのアルゴリズムや複合シミュレーションについての機能を実装し、シミュレータを構築する予定である。
表現手法の検討については、開発済みのVRシステムを用いて事前検討を行った。とくにARシミュレータでも問題となる、3次元空間でのユーザーインターフェースについてアンケート等を用いて体験者からをコメントをもらい改善を繰り返した。試作したシミュレータについては、音声ガイダンス機能などを追加実装し、本校2年生の学生を対象に体験会とアンケートによる検証を行い、高評価を得ることができた。また、同時にシミュレーション結果を3次元空間で表現することで、教育効果が高まることを確認した。この研究成果については、第67回 応用物理学会 春季学術講演会にて発表を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
拡張現実デバイスとしてMicrosoft Hololensを使用した開発をメインで行ってきたが、途中からデバイスの変更を行ったため、進捗についてはやや遅れている状況にある。
|
今後の研究の推進方策 |
【現在までの進捗状況】でも述べた通り、途中からデバイスの変更を行ったため、進捗についてはやや遅れている状況にある。しかし、デバイス変更にともない、既存ライブラリを使用した開発が可能になったため、今後は開発スピードが速まると考えている。
2020年度中に回路シミュレーション機能を実装した上で、3次元の複合シミュレーション機能を実装する考えである。
|
次年度使用額が生じた理由 |
使用機材の変更のため、当初購入を予定していたMicrosoft Hololensの購入を見合わせた。来年度は、iOSで本格的に開発を行うため、未使用分を活用して研究を進めていく。 また、3月に学会発表を行うため出張を予定していたが、新型コロナウィルスの影響によりキャンセルとなっている。
|