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2023 年度 実績報告書

真実性効果の応用的成果実現のための基盤的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K03214
研究機関立正大学

研究代表者

八木 善彦  立正大学, 心理学部, 教授 (80375485)

研究分担者 井上 和哉  東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (50631967)
笠置 遊  立正大学, 心理学部, 准教授 (30632616)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード真実性効果 / 処理流暢性 / 記銘妨害課題 / 真実性評価
研究実績の概要

本研究の目的は,昨年度までの成果に基づき,1)絵画的な情報の反復提示によって真実性効果と同様の現象(絵画的真実性効果)が生じること,2)この効果が記銘妨害課題に対して頑健性を持つことを実証することであった。特に,本年度は,記銘妨害課題が絵画的真実性効果と通常の真実性効果に与える影響について,統計学的に有意な交互作用が確認できる実験状況の特定を目指した。実験は接触と評価の2段階から構成され,接触段階で提示される刺激の種類(絵または文)と妨害課題の有無は参加者間でランダムに決定された。絵と文はいずれも2種の名詞の大小関係を表す内容であった(例:イヌはネコよりも左利きである確率が高い)。10種類の文または絵がランダムな順序で3回反復提示された。妨害課題あり条件における参加者の課題は7文字の無意味な文字列(例:ek3h24s)を記憶・復唱しながら絵または文刺激を観察することであった。10種類の絵または文が1度提示される事に,記憶・復唱した文字列の報告が求められた。妨害課題なし条件において,参加者は絵または文字刺激をただ観察するよう求められた。続く評価段階において参加者は,接触段階で提示された文と完全に同一,または絵と大小関係が適合的である文5種(適合条件),両者の大小関係が矛盾している文5種(不適合条件),本段階で初めて提示される文5種(新奇条件)を1画面に一つずつ提示され,真実性評定を求められた。実験の結果,妨害課題は絵画的真実性効果と通常の真実性効果に異なる影響を与えることが明らかにされた。すなわち,文接触においては,妨害課題なし条件において認められた真実性効果が,妨害課題あり条件において消失する一方で,絵接触においては,妨害課題の有無にかかわらず絵画的真実性効果が認められた。この結果は,絵画的な情報の反復提示によって,妨害課題に対して頑健な真実性効果が生じることを示している。

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公開日: 2024-12-25  

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