AIが引き起こした被害に対し一般の人々がどのように責任判断をするか、また、日本人の判断にどのような特徴があるかを日米比較web調査実験で調べた。いずれの文化の人々も、AIの心的能力(思考・感情)や道徳能力は人間や組織より低いと考え、AIが被害をもたらすと、人間や組織がもたらした場合より責任を多方面に拡散させることが分かった。また両文化とも、AIに感情を知覚する人ほどAIに道徳的能力を知覚していた。文化差として、日本人は米国人に比べ、「AI」と「人間や組織」の心的能力や道徳能力の差を小さくとらえる傾向があり、また、AIの行為に対して製造者より使用者の責任を重視する傾向があることが分かった。
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