近年、タブレット端末の普及や映像加工アプリの進化によって、子どもは非常に幼い時から、自己映像を含む多様な映像形式に接するようになってきたが、このような子どもたちの自己認知の発達を改めて問う研究は行われてこなかった。また、これまでの発達心理学では、自己認知の発達と映像理解の発達は異なる研究分野と考えられてきたこともあり、映像の質の違いや加工の有無によって、自己像の理解が影響されるか否かも、明らかにされてこなかった。本研究は、この2つの研究分野の接合を図るこれまでにない課題を開発し、自己理解の発達の新たな側面に光を当てることができた点に意義がある。
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