研究課題/領域番号 |
19K03265
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
小野瀬 雅人 聖徳大学, 児童学部, 教授 (40224290)
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研究分担者 |
松田 浩 長崎大学, 工学研究科, 教授 (20157324)
鈴木 慶子 長崎大学, 教育学部, 教授 (40264189)
藤本 朋美 南九州大学, 人間発達学部, 准教授 (50782190)
久保田 健夫 聖徳大学, 児童学部, 教授 (70293511)
千々岩 弘一 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 教授 (90163724)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 書字 / 筆記姿勢 / 執筆法 / 学習指導 |
研究実績の概要 |
2020年度は、2019年度の成果を踏まえて、以下のような調査計画を立て研究を進める予定であったが、コロナ感染症(Covid-19)による緊急事態宣言の発出により、大学や学校等が感染症予防措置を実施したため、計画を変更して進めることになった。 2019年度の研究では、本研究の要となる対机時の筆記姿勢の測定装置を開発した。すなわち、着座姿勢の計測研究で実績を有する柴田滝也教授(東京電気大)の専門的知識と技術の提供を受け、「モバイル型筆記姿勢計測装置」として、Microsoft社のKinect 2(家庭用ゲーム用周辺機器で、コントローラを用いずに身体の動き、ジェスチャー、音声などによる操作が可能なセンサー)とPCのMicrosoft Windows10で起動する新たなプログラムを開発できた。 そこで、2020年度は、この「モバイル型筆記姿勢計測装置」を用いて、まず、実際に研究代表者、研究分担者自らが調査対象(被験者)となり、データを記録し、分析方法の検討を進めた。続いて、その結果に基づいて、大学生10名を対象とした予備調査、すなわち、大学生を対象として、筆記時の姿勢と関節位置の計測データの関連の検討を進め、さらに、本調査として、当初の計画にしたがい、研究分担者とともに、幼児、児童、青年期の対象者各50名を対象とした調査を行う予定であった。 しかしながら、コロナ感染症(Covid-19)により、日本政府の緊急事態宣言発出とともに調査対象の協力を得ることが困難な状況が続き、当初、予定していた本調査を実施することができなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020(令和2)年4月に、コロナ感染症(Covid-19)のため政府は「緊急事態宣言」を発出した。大学は大学生の感染予防のためキャンパスへの入構を禁止し、5月から対面授業に代わってオンライン授業を開始した。これにより大学生対象の筆記姿勢の計測実験を中止せざるを得なくなった。また、高校以下の幼児・児童・生徒を対象とした調査(計測実験)も、協力校が得られず調査を中止するに至った。その後も、コロナ感染症は、第2波、第3波と繰り返し、大学も学校も感染症予防の対応に追われる事態となった。そのため、2020年度は、大学の教員を対象に「モバイル型筆記姿勢計測装置」での測定シミュレーションを行い、測定データの解析法の検討を行う段階に留まざるを得なかった。
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今後の研究の推進方策 |
2021(令和3)年度は、2020(令和2)年度の計画で残された課題をまず行う。すなわち、「モバイル型筆記姿勢計測装置」を用いて、対面授業を再開したクラスの大学生より調査協力者(被験者)を募り、通常学習時の筆記姿勢と教科書掲載モデルでの筆記姿勢を測定する。同時に学習時と通常学習時を撮影する。また、質問紙法により筆記姿勢に付随する現象(学習時間、身体の痛み、学習への集中度、学習習慣等)の情報を収集し、これらの関係を分析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度に実施予定であった大学以下の学校等における調査ができなかったことで、そのための経費(旅費・消耗品)の使用がなかった。また、研究代表者と研究分担者の対面での検討会のための経費(旅費、会議費等)の使用もなかった。これらの経費は2021年度の検討会議や大学及び大学以下の学校等を対象として実施予定の調査(測定実験)等で使用する予定である。
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