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2019 年度 実施状況報告書

現代社会における青年から大人への移行過程の解明:縦断調査による発達的変化の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K03266
研究機関中央大学

研究代表者

都筑 学  中央大学, 文学部, 教授 (90149477)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード時間的展望 / 大学生 / 大人になること / 発達的変化 / 縦断調査 / アイデンティティ / 進路選択 / 就職活動
研究実績の概要

縦断調査によって、青年から大人への発達的変化を検討するために、卒業後の進路選択をおこなう過程にいる大学3年生を対象にした調査計画(大学3年生の11月から大学卒業1年目の5月までの4回の調査)を立案した。
2019年11月に第1回の調査をインターネット会社を通じて実施した。対象者は、男性213人、女性648人、合計861人の大学3年生だった。調査内容は、希望進路、進路自己効力感、EPS、生活感情(人生満足度)、日常的生活スキル、ISRI(adult identity, community identity)、DIDS、目標意識尺度の尺度だった。
得られた主な結果は、以下のとおりである。性差の見られた項目として、男子の得点が女子よりも高かったのは、リーダーシップ、Adlt Identity(ISRI)、コミットメントとの同一化、将来への希望、将来目標の有無、EPSI統合
だった。その反対に、女子の得点が男子よりも高かったのは、感受性、対人スキル、将来目標の渇望、生活感情ポジティブだった。
就職活動を既に開始している415人の学生(男子のうちの53.4%、女子のうちの48.6%)と、まだ就職活動を開始していない418人(男子のうちの46.6%、女子のうちの51.4%)の学生を比較したところ、以下の尺度において、就活開始群は未開始群よりも得点が高いことが明らかになった。日常生活スキル、人生満足度、アイデンティティ(ISRI、DIDS、EPSI統合)、将来目標意識(将来への希望、将来目標の有無、時間管理)。このことから、就職活動が大学生のアイデンティティなどの発達にプラスの影響を持つことが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2019年11月に縦断調査の第1回を実施し、第2回調査以降に協力してもらえそうな一定数の調査対象者を確保できているから。また、縦断調査の全体的デザインも明確になっているから。

今後の研究の推進方策

2020年度は、第1回の調査に協力してもらった大学生(4年生に進級)を対象に、5月と11月に第2回・第3回の調査を実施していく。第2回の調査については、実施中である(5月25日現在)。

次年度使用額が生じた理由

インターネット調査の金額が予想よりも低く抑えることができたため。

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公開日: 2021-01-27  

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