本研究課題では、大学3年生から社会人1年目までを対象に、4回の縦断調査を実施し、青年が社会に出ていくプロセスにおいて、どのような時間的展望を持っているのかについて検討した。それに加えて、19~22歳の大学1年生から4年生、並びに社会人(学生以外の青年)を対象にして、時間的展望やアイデンティティなどの質問項目にもとづく横断調査をおこない、縦断調査の結果と比較検討した。さらに、16~18歳の社会人(学生以外の青年)を対象とした横断調査も実施した。以上のような複数の調査を実施し、学生や社会人の意識を比較検討することを通じて、青年期における大人への発達に関する基本的な傾向を明らかにすることができた。
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