本研究の重要な意義は、慢性疼痛に関して、心理的アプローチに期待が寄せられているという点です。加えて、多くの人々が慢性疼痛を患っており、その内の多くが医療機関を受診していないことから、本研究結果の波及効果は大きいと考えられます。 本研究の副次的成果として、すでに収集している慢性うつ病患者のデータと比較することで、神経生理学的に類似したメカニズムを持つ、慢性ストレス、慢性疼痛、慢性うつ病との間の心理学的類似性や相違性を明らかにできました。さらなる展開として、慢性疼痛を患っている人々のQuality of Life向上に貢献する知見が得られる可能性もあります。
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