研究課題/領域番号 |
19K03365
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
一谷 幸男 筑波大学, 人間系(名誉教授), 名誉教授 (80176289)
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研究分担者 |
山田 一夫 筑波大学, 人間系, 教授 (30282312)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | グルタミン酸受容体 / 統合失調症 / 認知機能障害 / 抗精神病薬 / ラット |
研究成果の概要 |
新生仔期にラットのグルタミン酸NメチルDアスパラギン酸(NMDA)受容体を慢性遮断して統合失調症の動物モデルを作成し、成体期の認知機能障害とそれに及ぼす抗精神病薬の効果を検討した。1)放射状迷路学習が顕著に障害され、アリピプラゾールにより成績の改善が認められた。2)潜在制止現象(CS先行提示効果)の出現には有意な影響を及ぼさなかった。さらに、3)新生仔期NMDA受容体遮断と離乳後の長期孤立飼育の組み合わせによる疾患モデル動物を作成し、新奇物体再認テストと放射状迷路学習を用いて記憶への影響を検討したところ、組み合わせによって各単独の操作による記憶成績低下を増強する効果は見られなかった。
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自由記述の分野 |
実験心理学 行動神経科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
統合失調症は複数の症状を呈する精神疾患であるが、認知機能障害については発症メカニズムの解明や薬物療法の開発が遅れている。本研究は、新生仔期のグルタミン酸受容体慢性遮断による記憶障害が臨床的に人の統合失調症治療で用いられている薬物で改善されるのかを調べ、この動物モデルの妥当性を検討した。また、離乳後の孤立飼育を組み合わせるtwo-hitモデルを導入して、新生仔期の受容体遮断に加えその後の社会的隔離というストレス状態を第2の衝撃として負荷した際に、認知機能障害が出現するのかを検討した。
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