研究課題/領域番号 |
19K03418
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
星 明考 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50434262)
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研究分担者 |
山崎 愛一 京都大学, 理学研究科, 准教授 (10283590)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 有理性問題 / 不分岐ブラウアー群 / 不分岐コホモロジー / 双有理分類 / 半単項式作用 / 安定有理性 / レトラクト有理性 / 代数的トーラス |
研究実績の概要 |
北山秀隆氏(和歌山大学)との共同研究として、3次の純半単項式作用に対する不変体の有理性問題を3つの場合を除いて解決した。また、解決できなかった3つの場合に対しても、その状況をできる限り明らかにした。さらに、その結果を5次の直可約な純半単項式作用に対する不変体の有理性問題に応用することに成功した。研究成果を論文としてまとめ、Kyoto Journal of Mathematicsから発表した。 小柴将和氏(新潟大学)との共同研究として、5次の生成的多項式族の1つであるLecacheux多項式族に対して、Kida, Rikuna, Sato (2010)のBrumer多項式族に対する最小分解体の分類定理の類似を証明した。これにより、Lecacheux多項式族の分解体と付随する楕円曲線の有理点の関係を明らかにした。また、数式処理ソフトウエアSageを用いることで、その具体例をいくつか構成した。この結果はProceedings of the Japan Academy, Series Aから発表された。 山崎愛一氏(京都大学)との共同研究として、次数の低い代数的トーラスの有理性問題に関する研究をノルム1トーラスという特別な代数的トーラスの場合に行った。この結果、次数nが素数の場合、および、次数nが10以下の場合に、n-1次元のノルム1トーラスの安定有理性およびレトラクト有理性を、1つの安定有理性に対する例外を除いて、決定した。これらの結果は、Israel Journal of Mathematicsから発表された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
北山秀隆氏(和歌山大学)との共著論文として3次の純半単項式作用に対する不変体の有理性問題に関する論文を発表した。小柴将和氏(新潟大学)との共著論文として、5次の生成的多項式族の1つであるLecacheux多項式族に関する論文を発表した。さらには、山崎愛一氏(京都大学)との共著論文として、次数の低いノルム1トーラスに対する有理性問題に関する論文を発表した。これ以外にも、単独研究、Ming-chang Kang氏(国立台湾大学)、山崎愛一氏(京都大学)、北山秀隆氏(和歌山大学)等との共同研究がそれぞれ進んでいる。順次論文としてまとめ、発表していきたい。
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今後の研究の推進方策 |
単独研究、Ming-chang Kang氏(国立台湾大学)、山崎愛一氏(京都大学)、北山秀隆氏(和歌山大学)等との共同研究がそれぞれ順調に進んでいる。今後も現在のような順調な研究の推進を維持していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の予定より国内および国外における研究成果発表の回数が少なくなり、次年度使用額が生じた。次年度使用額を有効に用いて、次年度以降に国内および国外における研究成果発表を行いたい。
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