パラモジュラー形式については1変数の志村・谷山予想の類似で、有理数体上定義されたアーベル曲面のゼータ関数がウェイト2のもので与えられるという Brumer の予想があり、 Poor, Yuen などが、ウェイト3以上のデータを用いて数値実験を行っている。我々の結果はこれに直接的な影響を与えている。超特異アーベル多様体のモジュライについては、一般次元の細かい一般論への基礎が低次元で検証された形になっている。我々の微分作用素の理論は次数2のヤコービ形式の決定、L 関数の特殊値、Harder 予想、周期に関する予想、slope の評価、など様々な数学での欠くことのできない道具として使用されている。
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