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2020 年度 実施状況報告書

傾変異による基本的概均質ベクトル空間の新しい分類

研究課題

研究課題/領域番号 19K03435
研究機関奈良工業高等専門学校

研究代表者

名倉 誠  奈良工業高等専門学校, 一般教科, 准教授 (30375399)

研究分担者 神吉 知博  松江工業高等専門学校, 数理科学科, 准教授 (80610782)
黒澤 恵光  沼津工業高等専門学校, 教養科, 准教授 (10734783)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードクイバーに付随する表現 / 概均質ベクトル空間 / スターリング数
研究実績の概要

2020年度は,概均質ベクトル空間を特徴づける格子の数え上げに関連して,統一スターリング数の一般化の理論を深めることができた.この結果,これまで知られていた先行研究のいくつかについて,新しい視点から解釈することに成功した.例えば,第1種スターリング数と第2種スターリング数が互いに逆行列として与えられることはよく知られているが,2020年度に得られた成果の一つは,その背景を明快に説明するものになっている.この成果については研究分担者の神吉氏の貢献が大きい.現在のところ,この結果を整理してまとめた論文を準備しているところである.

また,いくつかの双曲型のクイバーに付随する表現に対して,正則な概均質ベクトル空間を与えるための次元ベクトルの条件を決定することに成功した.これはグラフのCoxeter群の考察に基づくものである.ただし,これはまだ散発的な結果であり,この結果を傾加群の観点から考察することがまだ十分にはできていない.目下,クイバーに付随する表現に関係するこれまでの研究結果を踏まえ,本研究に利用できそうな成果を整理・分析しているところである.なお,この結果は,2020年10月に,城西大学の小木曽岳義氏主催の研究集会(遠隔で実施)において発表した.

また,クイバーの表現の標準分解について,Derksen--Weymanのアルゴリズムを概均質ベクトル空間の視点から考察しており,いくつかのアプローチを試してはいるが,まだ具体的な成果は得られていない.今後も引き続き検討を続けていく必要がある.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の想定以上に,統一スターリング数の理論の研究が進んだ.また散発的ではあるが,双曲型のクイバーに付随する正則概均質ベクトル空間を与える条件も得られている.

今後の研究の推進方策

双曲型のグラフに付随する正則概均質ベクトル空間の分類を進め,現在得られている散発的な結果をまとめていく.また,クイバーの表現を与える次元ベクトルの標準分解(canonical decomposition)について,概均質ベクトル空間の視点から考察を進める必要がある.

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染症拡大のため,当初予定してた研究打ち合わせや学会への出張を中止したため旅費が執行できず,未使用額が生じた.この経費は,遠隔で研究打ち合わせをスムーズに進めるために必要な物品の購入に充当する予定である.

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公開日: 2021-12-27  

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