クラスター代数の表現論、可積分系への応用について研究を行った。有限次元単純Lie環gと正整数mに対してm周期的な箙を定義し、この箙の変異を用いてgのワイル群を構成した。特にqが1の冪根の場合、gに付随する量子群のq指標を含む有理関数体のうちこのワイル群作用で不変な部分を明らかにした。2020、2021年度はコロナ禍で予定していた研究活動が大きな制約を受けたが、2022年度以降は研究活動が徐々に回復し、多くの研究成果発表を行った。研究期間延長後の2023年度は3次元可積分系への応用という新しい課題に取り組み、四面体方程式と3次元反射方程式で大きな成果をあげた。
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