k を可換環とする。バルマーとデランブロジョは、有限亜群の 2 圏から加法圏と加法関手の 2 圏への 2 関手 M として マッキー2関手を定義した。有限群 G の場合、マッキー2関手 M による G の像 M(G) の加法圏としての分解を制御する環が2001年に吉田と小田が研究成果を公表したGの斜バーンサイド環 Bc(G)と同型であるという定理をバルマーとデランブロジョが証明した。 その系として、Bc(G)の単位元の原始的べき等元分解が G のマッキー2モチーフ分解を誘導するという結果が得られる。彼らはさらにいくつかの条件を満たすマッキー2関手としてコホモロジカルマッキー2関手、コホモロジカルマッキー2モチーフを定義しある種の自己同型環 EC(G)が群環の中心Z(kG)と環同型であり先行研究と同様にコホモロジカルマッキー2モチーフ分解を考察できることを示した。彼らはBc(G)からZ(kG)への典型的な環準同型ρGを用いた定理を証明した。報告者は下記の問題を考察した: 問 可換環 kと kBc(G) の原始べき等元 e に対してρG(e)=0となるeの条件を特定せよ。 この問に対して、kが有理整数環、標数0の十分大きい体、正標数の場合をCrossed Burnside rings and cohomological Mackey 2-motives、https://arxiv.org/abs/2201.04744 で公表した。修正を加え投稿準備中である。この論文はCohomological Mackey 2-functors. J. Inst. Math. Jussieu23(2024)とAn introduction to Mackey and Green 2-functors、https://arxiv.org/abs/2305.01371 で引用されている。
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