研究課題
田崎博之氏と共同で、2022年度に引き続き連結コンパクトLie群の極地としては実現できないいくつかの古典型連結コンパクト対称空間およびそれらの商空間の極大対蹠集合の合同類の分類を行い、極大対蹠集合の位数を求め、その最大値の決定と最大値をとる極大対蹠集合の決定を行った。主な古典型連結コンパクト対称空間の極大対蹠集合の合同類の分類が完了したので、得られた結果を論文としてまとめる作業に取りかかった。得られた結果については、日本数学会や国内外の研究集会で発表した。また、連結とは限らないコンパクトLie群の間の被覆準同型写像の被覆次数が奇数の場合に、極大対蹠部分群の共役類が被覆準同型写像を通じてある意味不変であることを証明した。この結果を論文としてまとめて数学専門学術雑誌に投稿した。コンパクト対称空間の極大対蹠集合の分類は、本研究課題の目的の一つであり、主な古典型連結コンパクト対称空間およびそれらの商空間の極大対蹠集合の分類と大対蹠集合の決定が完了した。分類の方法は、コンパクト対称空間 M を(連結とは限らない)コンパクトLie群 G の極地として実現し、G の極大対蹠部分群の分類を利用して M の極大対蹠集合の分類を得るというものである。M が古典型の場合には G も古典型に取れることから、M の極大対蹠集合を行列を用いて具体的に表示することが可能になり、これを利用して位数を求め、その最大値(2-number)および最大値をとる極大対蹠集合(大対蹠集合)を決定した。2-number の決定については Chen-Nagano の結果の別証明を与えるものである。
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すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件) 備考 (1件)
Proceedings of the 24th International Workshop on Differential Geometry of Hermitian Symmetric Spaces & Ricci Flow
巻: 24 ページ: 29-43
日本数学会2023年度秋季総合分科会 幾何学分科会講演アブストラクト
巻: - ページ: 19-20
https://ridai.admin.tus.ac.jp/ridai/doc/ji/RIJIA01Detail.php?act=pos&kin=ken&diu=2cad