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2020 年度 実施状況報告書

Pin(2)モノポール方程式と4次元トポロジー

研究課題

研究課題/領域番号 19K03506
研究機関大阪医科大学

研究代表者

中村 信裕  大阪医科大学, 医学部, 講師 (10512171)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード4次元トポロジー / ゲージ理論
研究実績の概要

加藤毅氏,安井弘一氏との共同研究を行い,Seiberg-Witten 不変量についての simple type 予想に関わる結果を得た.それは,モジュライ空間の次元が正のときのSeiberg-Witten 不変量が偶数であるための十分条件が多様体のコホモロジー環の条件として与えられるというものである. simple type 予想についてはこの四半世紀,あまり進展がなかったので,この結果は重要なステップとなりうると考えられる.この結果は論文にまとめられ,雑誌に投稿し,掲載を受理された状態である.
加藤,安井両氏との別の共同研究として,Bauer-Furuta 不変量に関する研究を進め,blowup formula の一般化とその応用, immersed adjunction inequality などの結果を得た.これらの結果を論文にまとめているところであるが,もう少し応用の広がりが期待でき,研究を継続中である..
また加藤毅氏,今野北斗氏と共同研究として4次元多様体の族の研究を継続して行い,次の結果を得た.4次元多様体をファイバーとする円周上の二つの束 E, F で以下の性質を持つものを構成した.(1)全空間は微分同相, (2)位相的なファイバー束としては同型, (3)滑らかなファイバー束としては同型でない.この結果はひとまず短い論文にまとめ arXiv に掲載しているが,まだまだ発展の余地があり,現在この論文の増補拡大へ向けての研究を継続している.
Pin(2)モノポール不変量とReal structure に関する論文が International Jounal of Mathematics から出版された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

族のゲージ理論とその応用に関する研究,Bauer-Furuta不変量に関する研究の進展状況が良好と言える一方Pin(2)モノポール方程式関連の研究がまだ基礎的なことを地道に進めるレベルであり,目に見える結果が得られていないが,総じて順調な進展といえる.

今後の研究の推進方策

族のゲージ理論およびBauer-Furuta不変量に関する研究等,更なる進展が見込める部分については集中的に研究を継続する.Pin(2)モノポール方程式関連の研究については,基礎レベルの研究をきっちり進めていく.

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染拡大により国内外のほとんどの学会,研究集会等が中止あるいはオンラインでの開催となったため,出張旅費が不要となったことが主たる理由である.今後も同様の状況が継続すると思われるので,学会等へのオンラインでの参加を円滑にするための環境整備として PC, ネットワーク機器等の購入に使用する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Real structures and the Pin(2)-monopole equations2020

    • 著者名/発表者名
      Nobuhiro Nakamura
    • 雑誌名

      International Journal of Mathematics

      巻: 31 ページ: 2050119~2050119

    • DOI

      10.1142/S0129167X20501190

    • 査読あり
  • [備考] 中村信裕のホームページ

    • URL

      https://www.osaka-med.ac.jp/deps/mat/nakamura/index.html

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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