研究課題/領域番号 |
19K03538
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
筒井 容平 京都大学, 理学研究科, 准教授 (40722773)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | Sparse domination / Rearrangement / Median |
研究実績の概要 |
Sparse domination の1つの欠点として、端点評価の得られないということが挙げられる。例えば、Calderon-Vaillancourt の定理であるS^0_{0,0} class の擬微分作用素のL^2-有界性を sparse domination で再現しようとすると、今の枠組みでは弱L^2-評価までしか得られないように思われる。この問題点を解決するための方法として sparse form における積分平均を rearrangement や median に置き換えて議論するということを考えた。今年度の成果として、「rearrangement などを用いた極大函数」と「分布関数の極大函数」の同値性が得られ、これにより望まれる有界性を有する sparse form の目星がついた。今後は、この sparse form を用いた評価の研究を行っていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Sparse domination の欠点の1つである端点評価への不適合を解決するための、sparse form の候補が得られたため。この sparse form を用いた sparse domination がいくつかの作用素について期待できるからである。 また、2020年度の研究成果の「rearrangement などを用いた極大函数」と「分布関数の極大函数」の同値性を用いた、sharp weighted inequalities においていくつかの貢献が期待できるからである。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度の研究で得られた sparse form を用いた様々な作用素の評価を行っていきたい。また、「rearrangemet などに関する極大函数」と「分布関数の極大函数」の同値性を用いた副産物としての成果もあげていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍において、すべての研究集会がキャンセルまたはオンラインによる開催となり、旅費の支出がなくなったため。
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