研究課題
基盤研究(C)
線形主要部に消散項を含む双曲型・分散型方程式の初期値問題に対して解の挙動、特に時間減衰評価と漸近形の同定を行った。その過程において、線形解に消散項の違いに応じた高周波成分の評価を行い、平滑化評価式を導出した。この応用として、消散性示す評価式を併用し、非線形問題の小さい初期値に対する解の精密な時間大域挙動を得た。
偏微分方程式論
消散項を含む双曲型・分散型方程式の初期値問題の対応する放物型方程式や、消散項を外した方程式には解の漸近挙動に対する精密な理論がよく知られている。本研究課題はその応用として得られる帰結ではなく、線形主要部のすべての項を用いた方程式固有の性質を見直して消散項を含む双曲型・分散型方程式に特化した理論体系を構築することを目指している。