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2023 年度 実績報告書

辺着色されたグラフの分割問題に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K03603
研究機関横浜市立大学

研究代表者

藤田 慎也  横浜市立大学, データサイエンス学部, 准教授 (60424206)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード辺着色グラフ / グラフの分割問題 / グラフの次数条件
研究実績の概要

この年度では、本研究課題の主要テーマである辺着色されたグラフ上の色次数条件に関する分割問題の部分的解決に向けて様々な方向からのアプローチを試み、問題解決の糸口となり得る有用な結果をいくつか得ることに成功した。より具体的には、グラフの構造解析のためのアプローチとして、グラフの因子理論や支配数、グラフの安全集合に関わる結果の適用を試み、それによって新たな知見を得ることが出来た。辺着色されたグラフを扱う際には、各色によって誘導される単色のグラフの構造把握が重要であるため、辺着色を施さない一般のグラフに対する構造把握は当該分野の研究においても重要であり、本研究を推進することで改めてそうした方向性の重要性を再認識することが出来た。グラフの内部構造把握の重要性に関する詳細な説明については割愛するが、一例として、完全二部グラフで一つの部集合が1頂点のみからなる星グラフの存在に関する構造定理はグラフの支配数の解析とも関連して重要であり、星グラフをグラフの因子として含むための辺の数に関する極値問題がグラフの内部構造把握に重要な役割を果たすことが知られている。この年度では、そうしたグラフの星グラフ因子の存在に関する極値問題に良い解を与える定理を示すことに成功し、成果をまとめた論文がGraphs and Combinatoricsに掲載された。コロナ禍の影響による研究進捗の大幅な遅れもあって、残念ながら当初想定した当該未解決問題の解決には至らなかったが、構造的グラフ理論で得られている様々な結果の適用可能性につながる有用な知見が得られており、当該分野の研究進展について一定の成果を上げることが出来たと思う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Minimum Number of Edges Guaranteeing the Existence of a K_{1, t}-Factor in a Graph2023

    • 著者名/発表者名
      Chiba Shuya、Egawa Yoshimi、Fujita Shinya
    • 雑誌名

      Graphs and Combinatorics

      巻: 39 ページ: -

    • DOI

      10.1007/s00373-023-02616-0

    • 査読あり
  • [学会発表] Recent progress on non-separating subgraphs in highly connected graphs2023

    • 著者名/発表者名
      Shinya Fujita
    • 学会等名
      ICIAM 2023
    • 国際学会
  • [学会発表] Safe set problems in vertex-weighted graphs and digraphs2023

    • 著者名/発表者名
      Shinya Fujita
    • 学会等名
      The 3rd East Asia Workshop on Extremal and Structural Graph Theory
    • 国際学会
  • [学会発表] 頂点加重グラフ上への proper orientation number の拡張問題2023

    • 著者名/発表者名
      藤田慎也、飯田礼美子、前澤俊一
    • 学会等名
      応用数学合同研究集会2023

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公開日: 2024-12-25  

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