研究課題
基盤研究(C)
本研究は周期沈殿現象の数理モデルとして提案された反応拡散方程式と呼ばれる非線形放物型偏微分方程式の数値解法を考察した。高精度の差分スキームを構成し発展させたことにより、空間1次元において帯状と空間2次元においてリング状が生成するような周期沈殿現象のシミュレーションを行った。そのような数理モデルの有効性を確立したとともに、リーゼガングパターンのような周期沈殿現象のメカニズムの解明に貢献した。
応用数学
無機化学と分析化学の分野において、沈殿溶解平衡は固体とその飽和溶液が共存する系であり、重要な平衡理論の一つである。このような自然現象には、空間1次元において帯状と空間2次元においてリング状が生成するような周期沈殿現象があり、数理モデルとして反応拡散方程式と呼ばれる非線形放物型偏微分方程式が提案されている。本研究の成果は、周期沈殿現象の数理モデの確立とそのメカニズムの解明に十分な意義をもつことになったと思われる。