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2020 年度 実施状況報告書

データを活用した正則化理論の展開

研究課題

研究課題/領域番号 19K03615
研究機関東京大学

研究代表者

竹内 知哉  東京大学, 生産技術研究所, 特任准教授 (90508277)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード正則化 / 逆問題 / 最適化
研究実績の概要

昨年度に引き続き l0ノルムを正則化項や不等式制約に持つ最適化問題として定式化された問題を解くためのアルゴリズムについて研究した:Primal dual active set methodによる方法で不等式制約に対する最適化問題を扱う方法を応用して,標準形の線形計画問題に対するアルゴリズムの開発を行った.多面体の頂点を辿り最適解を探索する単体法と多面体の(相対的)内点から最適解に近づく内点法の中間に位置するアルゴリズムで,2つのパラメータを逐次的に変更することで,高速なアルゴリズムが得られる可能性がある.

Morozov原理による正則化パラメータ選択法を一般化した方法について考察した.Morozov原理をTikhonov汎関数に対する値関数から定まるハイパーパラメータ付きの関数の最小化問題として表現することができる.ハイパーパラメータが1の場合が通常のMorozov原理に対応し,ハイパーパラメータ無限大の極限がMorozovによるcriterion phiと呼ばれるものに一致する.このハイパーパラメータから定まる値関数は単調減少関数であり,あるハイパーパラメータの前後で減少率が急激に下がる(グラフがフラットになる).その点を最適なハイパーパラメータとしてMorozov原理によって,より精度のよい正則化解を与える正則化パラメータを決めることができることがわかった.さらに,本手法を過去に研究代表者が提案したBalancing principleにも適用した.Balancing principleもMorozov原理と同様,内部にハイパーパラメータを持つが,その値を決めるための指導原理がなく,これまでは手作業で決めていた.この方法により,Balancing principleのハイパーパラメータも自動的に決定することが可能である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年同様,年内に予定していた米国出張がコロナのため中止とな り旅費が未使用となった。

今後の研究の推進方策

次年度は本年度の成果をさらに深め,ハイパーパラメータの自動決定法を確立する.また,primal dual active set methodを応用した標準形の線形計画問題に対するアルゴリズムを完成させる.

次年度使用額が生じた理由

大量データを扱う高速CPUとGPUが未購入,海外出張が中止となったため.
本年度にCPUとGPUを購入予定.

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公開日: 2021-12-27  

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