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2022 年度 実施状況報告書

重い裾をもつ分布族とそれに関連する極限定理の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K03622
研究機関福岡教育大学

研究代表者

中田 寿夫  福岡教育大学, 教育学部, 教授 (10304693)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード超重裾分布 / 極限定理 / 緩変動関数 / 大偏差
研究実績の概要

2022年度は欧文誌への出版の意味での研究実績はなかったが、2021年度までの研究を踏まえて研究を進めることができた。本研究の目的の主要な部分は、確率的ゲームから導かれる重い裾をもつ分布族の統計的性質の調査にある。2020年度前半までに超重裾分布を共通の分布にもつ独立同分布確率変数の和について、超重裾の確率分布の裾確率の切断のレベルと極限定理との関係を調査した。2020年度の後半から2021年度の終わりにかけて裾確率の挙動に着目した大偏差についての解析について研究を進めた。この状況において2022年度の研究は超重裾の確率分布に関して最大をとる確率変数の個数について扱った。具体的には超ペテルスブルグのゲームの分布と対数パレート分布を含むような分布族についての大偏差に対する確率変数の唯一性の調査を実施した。これはごく最近Pinelis (2022)がパレート型の分布で行った大偏差について調査した研究に対応するものである。彼はパレート型の分布族に関してシンプルな方法で唯一性について有用な結果を与えたが、彼のアイデアを生かしつつ、超重裾分布に対応できるように条件を整備することを試みた。

研究を進めるにあたって、結論が成立するための条件をなるべく統一的で単純なものに整理して使いやすい形を与えることを重要視した。そのために緩変動関数、正則変動関数の解析的な性質を調べることが必要となり1970年代に発表された講義録や論文を遡って調査した。それによって単調増加で微分可能な緩変動関数の性質についての理解が深まった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

超重裾分布の族に対する大偏差に関する理解が進んだため。

今後の研究の推進方策

超重裾分布の族のもつ共通の条件を単純な形で表現してすっきりとした定理を与える。

次年度使用額が生じた理由

感染症拡大により外国旅費が使用できなかったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 超重裾分布に関する大偏差2022

    • 著者名/発表者名
      中田寿夫
    • 学会等名
      2022年日本数学会 秋季総合分科会

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公開日: 2023-12-25  

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