本研究では,ウェーブレット解析と位相的データ解析のマルチスケール性に着目して,画像から数学的に解釈可能な「良質な特徴量」を抽出する方法を開発してきた.解釈可能な特徴量と機械学習手法を組み合わせることにより,モデルがどのような点に着目して分類・予測を行ったか分かり,モデルの説明可能性が高まる. 最終年度では、(1) 二重ツリー複素数離散ウェーブレット変換と量子化に基づいた非参照型電子透かし法の開発 (2) Dyadic Wavelet変換と共起行列に基づいた顕微鏡画像からの染色アスベスト検出法の開発 (3) 内視鏡画像からの二重ツリー複素数離散ウェーブレットパケット変換を用いた早期大腸がんの検出法の開発を主に行った.これらの内容については査読付き国際会議にて発表した. また,研究期間全体を通じて実施した研究の成果としては,上記以外に,次のようなものがある。(1)リフティング・ウェーブレットを用いた内視鏡画像からのDysplasia検出 (2)ハール・ウェーブレットに基づく早期食道がんの検出 (3)カーブレットに基づく早期胃がんの検出(4)ダイアディック・ウェーブレットおよびSSIMに基づく歩容の検出 (5) Gyrator変換とウェーブレット変換に基づいた非参照型電子透かし法の開発 (6) ウェーブレット解析と位相的データ解析に基づく早期食道がん検出法の開発 (7)Dyadic Wavelet変換に基づくボケ領域抽出 (7) ウェーブレット関数を用いた分数次微分方程式の数値解法の開発.
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