トポロジカル絶縁体はバルクには絶縁体であるが表面にだけ伝導電子が存在する.SmB6はそのようなトポロジカル絶縁体の一種である.トポロジカル絶縁体のSmB6の薄膜を作製し,電場を印可する,同じ結晶構造を取るCaB6, SrB6とSmB6を順番に積層する,の2通りの方法でSmB6の空間反転対称性を破ることを試みた.ここで空間反転対称性を破るとは,電場方向あるいは積層方向に極性を付けることを意味する.これにより高い移動度で電荷を運べる準粒子を実現できる可能性がある.本研究ではその実現可能性について検証を行った.
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