研究課題/領域番号 |
19K03762
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
高橋 浩 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (80236314)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | コレステロール / ラノステロール / モデル生体膜 / 薬剤代謝 / リン脂質 / リン脂質膜 / 生体物性 |
研究成果の概要 |
生体膜に含まれるコレステロールの生合成過程の前駆体であるラノステロールは、分子進化的観点からは、コレステロールの祖先分子であると考えられている。コレステロールは生体膜の物性を制御する分子である。その膜物性の制御を通して、生体膜の機能に影響する。薬剤代謝過程の中で薬剤が生体膜の脂質部分に取り込まれる必要があるが、この課程におけるステロールの影響を、コレステロールとラノステロールで比較した。その結果、ラノステロールの膜物性の影響は、コレステロールよりも弱いことが明らかになった。膜物性への影響の観点からもコレステロールの方がより、その祖先分子よりも洗練されて来ていると考えられる。
|
自由記述の分野 |
生物物理学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞の膜に含まれるコレステロールは、膜の柔かさ等の膜の性質を調整する役目を果たす。体内で薬剤や毒を分解代謝する過程にも膜が関与し、コレステロールも関係する。生物進化の中で生体分子も進化する。コレステロールはラノステロールという分子から進化してきたとされる。本研究は、薬剤代謝の観点、および、その分子特性からみて、コレステロールがその祖先分子よりも洗練されていることを明きにした。本研究の成果は、薬剤代謝過程に関して、基礎的な知見を与えるものである。
|