研究課題/領域番号 |
19K03777
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
堂寺 知成 近畿大学, 理工学部, 教授 (30217616)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 準結晶 / ソフトマター / 結晶学 / 分子シミュレーション / タイリング |
研究成果の概要 |
黄金比に基づく10回対称ペンローズタイリング、白銀比に基づく8回対称タイリングが1970年代から1980年代にかけて発見され、1980年代に実験的に発見された金属準結晶の数学的基礎を与えた。それから40年余り新しい金属比の準結晶タイルは発見されなかったが、本研究では、代表者が創成した学術分野「ソフトマター準結晶」に着想を得て、青銅比準結晶に加えて、偶数および3の倍数の金属比をもつ準結晶タイリングを含む準結晶タイリングを無限に構成した。40年ぶりにブレークスルーを果たし、研究題目にある「準周期タイリング理論の革新的展開」という世界で独自の研究成果を生み出した。
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自由記述の分野 |
物性物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
40年余り新しい金属比の準結晶タイリングは発見さなかったが、本研究によって青銅比を皮切りに無限個の金属比の準結晶タイリングが構成できることが分かったことに、本成果の学術的意義がある。そのほとんどが4回及び6回対称性を持ち、「準結晶タイリングの特徴が、従来の結晶学で許されない回転対称性を持つ」という人口に膾炙した表現が正しくないことをわかりやすく例示している。準結晶を含む結晶学の書き換えが必要で、基礎学理の革新である。このブレークスルーには、ハードマター(金属)準結晶研究の枠を超え、ソフトマター準結晶研究を遂行したことが不可欠であって、分野横断的な研究の有効性を示した点にも社会的意義がある。
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