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2021 年度 実績報告書

X線自由電子レーザーを用いた高強度レーザー照射による固体加熱の超高速診断

研究課題

研究課題/領域番号 19K03788
研究機関公益財団法人高輝度光科学研究センター

研究代表者

籔内 俊毅  公益財団法人高輝度光科学研究センター, XFEL利用研究推進室, 主幹研究員 (20397772)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード高エネルギー密度科学 / XFEL / 高強度レーザー
研究実績の概要

本研究は,固体試料へ高強度レーザーを照射した際に生じるレーザー物質相互作用現象における「固体の加熱過程」の理解を目指し,高強度レーザーが照射された試料内の任意領域の温度及び電離度を超高速に診断することを目的とする.これを実現するために,X線自由電子レーザー(XFEL)をプローブとした新しい計測手法を提案した.この手法では,高強度レーザー照射により加熱された固体試料へXFELを追加照射し,これにより発生するX線の分光スペクトルを取得し解析することで,XFELが照射された領域・時刻における物質状態を診断する.
本研究はXFEL施設SACLAにおいて実施した.研究期間の2年度目までに,本手法に最適化した試料を設計した.この試料では,固体中の所望する位置に温度センサとなる微小標的を設置し特性X線の発生領域を限定する.この微小標的の領域を適切に設計することで,本手法で信号となるXFEL照射に伴う特性X線の発生量を維持しつつ,ノイズとなるレーザー照射に伴う特性X線の発生量を最小限に抑制することに成功した.
最終年度には,この最適化された試料に高強度レーザーとXFELを同時に照射し取得されたデータから,微小標的の温度及び電離度の取得を試みた.その結果,XFEL励起によって微小標的から生じる特性X線のうち,非電離のKα線については明瞭に確認できた.しかし,電離Kα線及びKβ線については背景ノイズが大きく,解析に必要十分な信号対雑音比が得られなかったため,目指した加熱情報を取得するには至らなかった.問題となったノイズについては,分光されたX線ではなく,レーザー由来の電子やX線がX線検出器に直接または間接に到達しているものであることを本研究で確認した.これにより,検出器の遮蔽の強化によって信号対雑音比を改善されえることを明らかにした.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Experimental platforms using high-power optical lasers at X-ray free-electron laser facility, SACLA2021

    • 著者名/発表者名
      Toshinori Yabuuchi
    • 学会等名
      12th Annual OMEGA Laser Users Workshop
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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