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2022 年度 実施状況報告書

先進核融合プラズマにおける電子加熱の乱流輸送への影響

研究課題

研究課題/領域番号 19K03805
研究機関国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構

研究代表者

吉田 麻衣子  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 那珂研究所 先進プラズマ研究部, グループリーダー (20391261)

研究分担者 金 史良  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 那珂研究所 先進プラズマ研究部, 研究員 (40846747) [辞退]
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードイオン系乱流 / 電子系乱流 / 高エネルギー粒子効果
研究実績の概要

国際熱核融合実験炉(ITER)や原型炉における燃焼プラズマでは、核融合反応により生じたアルファ粒子による電子加熱が主体となる。本研究では、燃焼プラズマで課題となる電子加熱が支配的な領域でのプラズマ乱流輸送の解明、将来の装置でのプラズマ分布予測と運転シナリオ開発を目指し、プラズマ輸送を決めるイオン系乱流と電子系乱流の特性と相関を、実験と理論の両方のアプローチにより明らかにすることを目的としている。
令和4年度は、JT-60におけるアルファ粒子加熱に匹敵するエネルギーを持ち、且つ電子加熱である負イオン源中性粒子ビーム加熱時の熱輸送特性を調べた。負イオン源中性粒子ビーム加熱パワーとともにエネルギー閉じ込めが改善すること、熱の輸送障壁(断熱層)が強くなり、プラズマ輸送が改善していることが初めて分かった。また、英国のJET装置の結果と比較すると、JT-60の方がより高加熱パワーにおいて、プラズマ輸送の改善が得られていることが分かった。この実験解析結果は、イオン計乱流と電子系乱流を予測する理論モデルと定性的に一致していた。得られた結果をまとめて第39回プラズマ・核融合学会年会にて発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

米国DIII-D装置でのマシンタイムが、装置の状況により確保できなかったため、DIII-D装置による電子加熱時のデータ取得が進んでいない。

今後の研究の推進方策

令和4年度のJT-60実験データ解析により得られた結果について、乱流シミュレーションを行い、実験とシミュレーションを比較することで、高エネルギーで且つ電子加熱時のイオン系乱流と電子系乱流の相関、乱流と輸送の相関を明らかにする。これらをまとめて科学雑誌に投稿する。

次年度使用額が生じた理由

令和4年度に得られた実験結果と令和5年度に実施予定のシミュレーション結果をまとめて、学会に発表する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] General Atomics(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      General Atomics
  • [雑誌論文] Modification of a machine learning‐based semi‐empirical turbulent transport model for its versatility2023

    • 著者名/発表者名
      Narita Emi、Honda Mitsuru、Nakata Motoki、Hayashi Nobuhiko、Nakayama Tomonari、Yoshida Maiko
    • 雑誌名

      Contributions to Plasma Physics

      巻: 63 ページ: 1-11

    • DOI

      10.1002/ctpp.202200152

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Completion of JT-60SA construction and contribution to ITER2022

    • 著者名/発表者名
      Kamada Y.、Di Pietro E.、Hanada M.、Barabaschi P.、Ide S.、Davis S.、Yoshida M.、Giruzzi G.、Sozzi C.、the JT-60SA Integrated Project Team
    • 雑誌名

      Nuclear Fusion

      巻: 62 ページ: 042002~042002

    • DOI

      10.1088/1741-4326/ac10e7

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Experimental evaluation of avalanche type of electron heat transport in magnetic confinement plasmas2022

    • 著者名/発表者名
      Kin F.、Itoh K.、Bando T.、Shinohara K.、Oyama N.、Yoshida M.、Kamiya K.、Sumida S.
    • 雑誌名

      Nuclear Fusion

      巻: 63 ページ: 016015~016015

    • DOI

      10.1088/1741-4326/aca341

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] JT-60Uにおける負イオン中性粒子ビーム印加時の熱輸送特性2022

    • 著者名/発表者名
      吉田麻衣子、成田絵美、隅田修平
    • 学会等名
      第39回プラズマ・核融合学会年会

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公開日: 2023-12-25  

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