| 研究課題/領域番号 |
19K03827
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| 研究機関 | 九州大学 |
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研究代表者 |
菅野 優美 九州大学, 理学研究院, 准教授 (70827427)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 原始重力波 / 量子性 / グラビトン / ノイズ |
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| 研究実績の概要 |
初期宇宙の理論であるインフレーション理論は、私たちの宇宙が量子揺らぎから始まったことを示唆している。しかし私たちの宇宙の起源が確かに量子揺らぎだったという証拠は未だに見つかっていない。私たちの宇宙が本当に量子ゆらぎから始まったのか、その証拠を見つけるために、宇宙初期の量子ゆらぎから直接生成される原始重力波に着目した。この原始重力波の量子性を検出するための方法として、原始重力波の量子であるグラビトンを、重力波干渉計に対するノイズとして間接的に捉えるアイディアを提案した。このグラビトンによるノイズは、インフレーション中に増幅することを発見し、将来の重力波観測衛星で検出可能であることを示した。また、このグラビトンによるノイズを実験室で捉える方法として、粒子の重ね合わせ状態がグラビトンのノイズによってデコヒーレンスを起こすことを示し、そのデコヒーレンス時間を予言することに成功した。この論文はアメリカ物理学会の学術雑誌 Physical Review D 誌の Editors' suggestion に選ばれた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の目的である原始重力波の量子性を間接的に検証する方法を見つけ、将来の重力波観測衛星で検出することが可能であることを示した。
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| 今後の研究の推進方策 |
グラビトンによるノイズはインフレーション中に増幅する。このグラビトンが作り出すノイズを近い将来、重力波干渉計や実験室で捉えるための具体的な実験デザインを考案する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
コロナの影響で、出張ができず、研究会も全てオンラインになったため。コロナが治ったら、国内、海外出張で使用する予定である。
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