研究実績の概要 |
2021年度は、2020年2月から4月まで行われたLIGOとVirgo、GEO、KAGRAによる初めての共同観測の観測データの解析を中心に行った。我々は、超新星爆発からの重力波といった、波形が前もって予想できず、また継続時間が数ミリ秒から数秒の突発性重力波の探査について、国際共同観測チームをリードして、観測データを解析した。その結果重力波は検出されなかったが、上限値を得た。2022年3月には、各重力波源からの重力波の探査結果とともに、我々の出した重力波の上限値を用いた観測論文をProgress of Theoretical and Experimental Physicsに投稿した[1]。この論文は、KAGRAとLIGO,Virgoとの初めての共同観測論文となる。 また、2021年度にPhysical Review Dに投稿した、超新星爆発からの重力波の円偏光についての検出可能性に関して調べた論文が出版された[2]。 [1]LIGO-Virgo-KAGRA collaboration,arXiv:2203.01270 [2]Chan, L., Hayama, K., Physical Review D, Volume 103, Issue 10, article id.103024
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