研究課題/領域番号 |
19K03911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
藤田 あき美 信州大学, 学術研究院工学系, 講師 (50729506)
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研究分担者 |
三澤 透 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 教授 (60513447)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | circumgalactic medium / galactic outflows / numerical simulations |
研究成果の概要 |
天の川銀河のような大きな典型的銀河が形成される時期に、そのハローに数多く存在する衛星矮小銀河からの銀河アウトフローが、重元素を含む様々な状態のガスを生み出す可能性を数値計算で示した。数値計算の結果、衛星矮小銀河における超新星爆発タイプIIとタイプIaによるアウトフローが相互作用し、薄い、フィラメント状の冷却したガス雲を連続的に生み出すことがわかった。大きな銀河のハロー内に数多くある、冷たい高密度MgII吸収線雲を説明できるのではないかと提案する。また、これらの周りに大きく広がるガス雲が、当時の背景紫外線輻射によりイオン化され、CIVやOVI吸収線で観察されるガス雲を生み出しているようだ。
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自由記述の分野 |
天文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
銀河の進化の延長に私たち人間の進化がある。よって銀河の進化の探究は人間の存在、その意義の探求に繋がる。 爆発的星形成による銀河アウトフローは銀河円盤から吹き出し、遠く離れた銀河周辺域から銀河間空間にまで到達することもある。吹き出したトンネルを通り、エネルギーや放射が脱出しガスを温めイオン化する。重元素もばら撒かれる。よって、銀河アウトフローは銀河の形成や進化に大きな影響を与えていると考える。銀河周辺域に多く形成されるであろう衛星矮小銀河からの銀河アウトフローが、銀河周辺域のガスの状態を管理し、銀河の進化に影響を与えているという仮説を探求し、様々な可能性を示した点に本研究の意義があったと考える。
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