研究課題
基盤研究(C)
地球半径6倍以内の宇宙ジオスペースを観測する複数衛星の磁場データから周期600秒以下の地磁気脈動の活動度を表す地磁気脈動指数を導出し、太陽風動圧や太陽風速度などの太陽風パラメータやオーロラ活動度との比較を行った。2017年から2018年にかけて地磁気の活動が活発になるのは太陽のコロナホール起源の高速太陽風と低速太陽風が相互作用している共回転相互領域が原因であることがわかった。また夜側で地磁気脈動指数が大きくなる要因としてはオーロラ活動が原因であることを明らかにした。
超高層物理学
人工衛星の磁場観測データを用いてジオスペースに引き起こされる地磁気脈動の活動度を定量的に指数化し、使いやすい形にしたことに意義がある。この指数を用いれば、太陽風やオーロラ活動によって引き起こされる地磁気脈動の励起機構を明らかにできることを示した。地磁気脈動は、高エネルギーのプラズマが集まる領域である放射線帯の生成に寄与する側面もあるため、地磁気脈動を指数化したことは宇宙天気分野において意義があるといえる。