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2023 年度 実施状況報告書

高分散分光観測による星・惑星形成過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K03957
研究機関国立天文台

研究代表者

高木 悠平  国立天文台, ハワイ観測所, RCUH職員 (80648973)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
キーワード星・惑星形成
研究実績の概要

前主系列星に対する種々の観測により、原始惑星系円盤や原始惑星が形成されまた進化する様子が明らかにされつつある。本研究では、それぞれの前主系列星に対する可視・近赤外線での高分散分光観測を行いその表面重力を明らかにすることで年齢を求め、若い星の年齢と原始惑星系円盤及び原始惑星の進化とを比較することで、若い星と惑星の進化過程に関する統計的議論を推し進めることが目標である。高分散分光観測による年齢決定方法は、過去の手法に比べ、星の距離や減光に影響を受けることなく年齢を導くことができるため、星および惑星の形成過程をより詳細に議論することが可能である。
これまでの研究で、星形成領域により原始惑星系円盤の進化タイムスケールが異なることが示唆されている。例として、おうし座分子雲に属する若い星に比べ、へびつかい座分身の原始惑星系円盤はおおよそ半分のタイムスケールで散逸することが挙げられる。この要因として考えられることの一つが星形成領域の物理的環境の違いである。へびつかい座分子雲は周囲に大質量星が存在し、その輻射が円盤寿命に関連している可能性がある。そこで本研究では、すばる望遠鏡と近赤外線観測装置IRCS、また赤外線を用いた補償光学装置を組み合わせ、へびつかい座分子雲に深く埋もれた若い星を観測することを立案した。この観測を実施することで、分子雲の外縁と内部にある原始惑星系円盤の散逸過程を比較することができ、若い星の周辺環境と原始惑星系円盤の進化過程について議論を深めることができる。本観測は2024年度に実施する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

観測データの取得や研究会への発表に遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

2024年度に行うへびつかい座分子雲に深く埋もれた若い星の観測から、各天体の物理量決定を行い、若い星の周辺環境と原始惑星系円盤の進化過程について議論を深め、星および惑星の形成と進化過程に関する論文を投稿する予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の流行により、研究会への参加が困難であったため、旅費などの執行に遅れが生じた。2024年度は、研究会参加および論文の投稿に経費を利用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Revealing the Evolution Timescale of Protoplanetary Disks with High-resolution Spectroscopy2023

    • 著者名/発表者名
      Yuhei Takagi, Yoichi Itoh, Yumiko Oasa
    • 学会等名
      Protostars and Planets VII
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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