研究課題
基盤研究(C)
はやぶさ2帰還試料の初期記載において、地球物質汚染回避環境下に置かれている状況で、帰還試料の1μmから4μmにおける反射分光測定を行った。得られた測定データからは、帰還試料に含水鉱物の特徴を示す吸収バンドや、有機化合物のCH結合の特徴を示す吸収バンドや、炭酸塩鉱物の特徴を示す吸収バンドを検出することに成功し、はやぶさ2が目指す水・有機物・鉱物の総合作用の研究を進めることができる科学的に第一級の帰還試料であることを示すことができた。
惑星科学
はやぶさ2の帰還試料に水や有機物が大量に含まれていることが分かったことにより、地球の水や生命の起源に迫る新たな知見を得ることが可能な第1級の地球外物質試料を我が国が世界で初めて手に入れたことを示した。これまでの研究は主に隕石を用いた研究であったが、水や有機物の分析研究においては、地球の物質による汚染の懸念が指摘されていたが、今回の帰還試料は地球物質汚染回避環境で初期記載が行われており、その懸念はなく信頼できるものである。