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2022 年度 研究成果報告書

過去18年間の北極海における海洋酸性化の進行と生物への影響

研究課題

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研究課題/領域番号 19K03970
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分17020:大気水圏科学関連
研究機関東京海洋大学

研究代表者

川合 美千代  東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (50601382)

研究分担者 木元 克典  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(地球表層システム研究センター), グループリーダー代理 (40359162)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード海洋酸性化 / 北極海
研究成果の概要

人為起源二酸化炭素による海洋の酸性化が全球で進行しつつあるが,北極海は酸性化に対して特に脆弱な海域であるといわれている。本研究では、2003年以降毎夏行われてきた化学観測データを用いて,過去18年間にわたる北極海の酸性化の状況を調べた。その結果,炭酸カルシウム未飽和に達した海水が表層と亜表層の両方で体積を拡大していることが分かった。一方,その中間には過飽和な層の厚みはあまり変化していないことも分かった。さらに,北極海上層に生息するミジンウキマイマイの殻の多くは有機膜に保護されていて損傷を受けていないが,一部の個体では殻が溶解していることを明らかにした。

自由記述の分野

化学海洋学

研究成果の学術的意義や社会的意義

人為起源CO2による海洋の酸性化が全球で進行しつつあり,生物への影響が懸念されている。北極海カナダ海盆は,ほかの海に先駆けて酸性化の影響が深刻化していると考えられている。本研究は,過去18年の観測データを解析し,カナダ海盆表層および亜表層において,酸性化により炭酸カルシウム未飽和に達した海水が表層と亜表層の両方で体積を拡大していることを明らかにした。また,現場の動物プランクトンを調査したところ,多くの個体の殻は正常であったが,一部の個体は殻の表層が溶解していることが分かった。これらの結果は,今後各地で進行する海洋酸性化の影響を予測するうえで重要な知見を与えるものである。

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公開日: 2024-01-30  

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