北太平洋東経175度上3地点(30ºN亜熱帯域、37ºN遷移帯、46ºN亜寒帯域)のセジメントトラップで捕集された沈降粒子について、バルク化学組成及び鉄同位体分析を実施した。沈降粒子の元素フラックスは、石質・炭酸塩・有機物・スキャベンジングの4つの支配要因で説明され、ニッケル、銅、亜鉛等の微量金属フラックスの80%以上は海洋中で付加されることが明らかとなった。鉄は主に石質成分であることを反映して鉄同位体組成は風成塵に近い値であったが、鉄マンガン酸化物や有機物の付加により、軽い鉄が取り込まれることが示された。
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