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2022 年度 研究成果報告書

高分解能大気シミュレーションが拓く火星気象の精緻な理解と予報へのアプローチ

研究課題

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研究課題/領域番号 19K03980
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分17020:大気水圏科学関連
研究機関東北大学

研究代表者

黒田 剛史  東北大学, 理学研究科, 助教 (40613394)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード火星 / 大気大循環モデル / 大気重力波 / 大気物質循環 / 表層水環境 / レゴリス
研究成果の概要

2018年に観測された火星の全球規模のダストストームが大気重力波の励起と伝播に与える影響について、全球約1°分解能の大気モデルによる計算から、下層大気では安定度が高まる影響で励起が弱まり、中層大気では平均風速場の変化に伴いエネルギーが強まることを示した。また大気モデルの結果は最近の観測で示された温度場・風速場の特徴的な変動に対する議論に用いられ、さらに火星表面に季節的に表出する斜面の筋模様を液体の水と仮定した場合の底からの水蒸気の拡散とその観測可能性、レゴリス層の吸湿性とその水循環過程に対する影響についてもシミュレーション研究を行い、5編の査読論文発表につなげた。

自由記述の分野

惑星気象学

研究成果の学術的意義や社会的意義

研究成果の学術的意義は、火星大気の複雑な現象を高分解能大気モデルと観測データを組み合わせて解明することにある。特に全球規模のダストストームが与える細かな波動等への様々な影響、水蒸気の挙動など、従来の観測・モデル研究から明らかにされていない気象の謎に迫り、将来火星探査で行うべき観測を提案していくことを目指す。さらには火星の気象予報の実現に向けての根幹となるダストストームの生成・発展過程の理解に関しての新たな知見を得ることにつなげる。社会的にも将来の有人火星探査において重要かつ実用的な火星天気予報システム、及びエネルギー源確保や生命維持に必要な水資源探査に協力する体制を構築する足がかりとなる。

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公開日: 2024-01-30  

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