研究課題
基盤研究(C)
本研究では、潜在する震源断層の実体解明を全国同一精度で実現するための基本物理量データとしての活用を想定した「日本列島重力データベース」の構築を進めている。 当該研究期間内には、(1)高精度な重力測定のための環境整備、(2)重力データ空白域における重力測定、および (3)データベース構築のための数値処理システムの環境整備、を実施した。 特に、これまで地理的条件によって重力測定が困難であった北海道東部を中心に945地点において新規重力測定を実施し、日本列島における重力データ空白域の解消に貢献した。
固体地球物理学
地下の岩石密度分布の不均質性あるいは密度境界面の形態は、地表における引力の強弱(重力異常分布の起伏)となって現れる。そのため本研究によって構築される日本列島重力データベースは、活断層研究、地震予知研究、地震・火山・地盤災害のハザードマップ作製など、「安心・安全」のための社会的要請に応える目的においても不可欠な基礎データとしての利用が期待される。