研究課題
基盤研究(C)
本研究は,先進的な数理解析技術を用いて,多様な地球科学データから固体地球プロセス・構造を定量的に解明する系統的な方法論基盤を構築することを目的とする.研究計画当初に設定した具体的三課題(中央海嶺玄武岩からの原岩組成と溶融度の同時推定,高次元地球化学データセットからの未知プロセス自動抽出,複数・複雑プロセスの定量的抽出)の遂行および関連研究により,固体地球科学におけるデータ駆動型解析の有効性が明らかになった.
数理地球科学
本研究遂行により開発されたデータ駆動型の解析手法群は,地球化学データのみならず,地球物理学観測データ・室内実験データなども含む様々な研究対象に応用可能である.今後,固体地球科学においてデータ駆動型解析の重要性は加速度的に増大するものと考えられており,本研究は今後のデータ駆動型解析研究の一つのロールモデルになる可能性がある.先端的な解析技術の導入は,地球内部の情報を客観的な抽出を可能にするものであり,将来的には,防災・減災や資源・エネルギー問題への貢献につながるものと考えられる.