研究課題
基盤研究(C)
本研究では、放射光白色X線を用いてAZ31Bマグネシウム(Mg)合金の4点曲げ試験後の結晶の回転とひずみ分布、及び透過型電子顕微鏡を用いたミクロ構造解析から変形の詳細について報告した。また、放射光透過ラウエ法により4点曲げ試験中のMg単結晶の回転とひずみの逐次測定を行なった。さらに、逐次計測のための小型4点曲げ試験機を開発し、その走査型電子顕微鏡法/電子線後方散乱回折法によって得られた結果を提示した。これらの評価法がMg合金の延性損傷評価のため有用であることを確認した。
材料強度学
Mg系材料は、構造用の金属材料として最軽量であることから家電、自動車および医療の分野において、実用化が期待されているが、Mg系材料は特殊な結晶の回転からなる変形挙動がみられるため材料内部の残留ひずみ分布が複雑となる。材料破壊の観点からプレス加工などにおいて、材料内部の残留ひずみを把握することが重要である。本研究成果はMg加工精度の向上に寄与すると考えられる。