研究課題
基盤研究(C)
分子動力学法を用いたグラフェン双結晶の引張りシミュレーションにより強度の方位差依存性を検討し、マグネシウム等の3次元結晶と同様に粒界エネルギーと単純な関係は成立しないことを見出した。また、変形シミュレーションで生じた難点を軽減するために新たな非平衡分子動力学法を開発した。さらに、コア-シェルモデルを用いた解析によりチタン酸バリウム内の分極の挙動に対する空孔の影響及び金表面近傍の水のダイナミクスの解析を実施した。
原子スケールシミュレーション
グラフェンはナノ技術では非常に重要な物質であり、その力学的挙動を理解することは適用可能な負荷と直接関係するためグラフェンを技術応用する際に無視できない因子である。また、新たに開発した分子動力学手法は材料の変形のみならず熱伝導など幅広くかつフレキシブルに適用可能であるため、基礎研究及び現実に近い応用的なシミュレーション共に利用可能である。そして、強誘電体は多くの機器で用いられており、それらの基礎的な現象解明の進展はそれらの機器の進歩として社会に貢献すると考えられる。