PCD工具はダイヤモンド無垢材工具と比較して刃先成形が容易であり、超鋼工具と比較して工具寿命が長いことから、鉄以外の金属や樹脂などの切削加工用工具に利用されている。PCD工具の精密かつ微細工具成形方法として放電加工成形技術や超短パルスレーザー加工技術が使われるが、それぞれの成形加工機は一長一短があるため、用途に合わせて使い分ける必要が生じている。 本研究では、工具寿命と相関がある工具刃表面性状を評価するためのラマン分光計測技術の応用方法を確立したことに学術的意義がある。また、工具寿命は工場などにおける生産性に直接的に関係しているため、寿命の評価ができる技術を確立できたことは社会的意義がある。
|