金属表面に凹凸を成形することで,金属にはなかった質感や意匠性を付与できるほか,摩擦特性や殺菌などの機能も得られる.従来技術ではそのような表面を成形するにはコストが高くなりやすい方法で行われていたが,安価で容易に成形できる技術として,印刷された軟質工具を用いた凹凸転写技術を開発,検討した.この凹凸転写技術のメカニズムを明らかにしたことで,簡単に高精細な凹凸を金属表面に成形できる基礎を築いた.加飾成形のみならず,低摩擦を実現できるテクスチャの開発や,医療機器への適用など,新たな工業応用の可能性を示した.
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