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2019 年度 実施状況報告書

ミルターン加工による機能性を持たせた表面性状の生成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K04133
研究機関大阪工業大学

研究代表者

井原 之敏  大阪工業大学, 工学部, 教授 (90213199)

研究分担者 原 宣宏  摂南大学, 理工学部, 教授 (80545327)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード光沢度 / 自由曲面 / 切削痕
研究実績の概要

(1) 3次元自由曲面への模様づけ
ミルターン加工は軸対象部品において成立する加工方法であり3次元自由曲面への模様付けというのはすこし誇大表現であるが、それでも野球に使用するバットなどの模様付けには応用できると考えられる。令和元年度は、筋力トレーニングに使用するダンベルの滑り止めについて、さまざまな大きさのものでも模様付けできる技術について確立した。
機械は立て形5軸マシニングセンタを用い、テーブルの回転をもって工作物を回転させる旋削動作とした。一般的にミルターン加工を行う旋盤型複合加工機と比較すると、テーブルの回転によって得られる旋削動作が遅いため広範囲の加工条件について検証できていないが、理論的には成り立つと考えられる。
(2) 種々の材料についての模様づけ
ミルターン加工は金属材料を対象としているが、金属材料といっても種々のものがあるので、一般的によく使用されている、鋼材3種類(一般炭素鋼生材、ステンレス鋼、焼入鋼)とアルミ合金1種類の計4種類について加工を行い、その結果をみた。模様づけの結果として滑り止めなどの機械的性質の性能評価も考えられるが、今回は模様の映り具合(鮮鋭性)や、光沢度といった美的パラメータを使用した評価を試みた。結果として、焼入鋼の光沢度が高いのは予想できたが、アルミ合金の光沢度も高くなり、ミルターン加工での模様付けの対象としてアルミ合金に対する相性が良いことがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2月下旬から流行の兆しがあった新型コロナウィルスの影響で、3月に予定されていた学会が軒並み中止となり、そこで発表するはずであった今年度の成果が実質上発表できなくなってしまった。名目上は既に発表という形にはなっているが、講演準備で明らかになる問題点や、実際の講演会場で他の研究者たちとの議論ができずに終わってしまった。
特に、初年度計画していた、ミルターン加工で生成された加工表面模様の応用ニーズ調査については学会発表においてさまざまな意見を聴取することができると期待されていたができなかった。

今後の研究の推進方策

(1) 加工機械の性能による模様の生成の限界については、実験が不足しており、今年度も継続して行う予定である。
(2) ミルターン加工で生成された加工表面模様の応用ニーズ調査については、ぜひとも学会で他の研究者や生産現場に携わる人たちの意見を聴取したいと考えている。
(3) 従来から予定していた、汎用のNC旋盤と付加主軸を使用したミルターン加工については、慎重にハードウェアを調査し、設計したうえで進めていきたいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

加工に使用する工作機械の加工プログラムを作成するCAD/CAMソフトウェアの調達が遅れたたため、一部の加工実験が後回しになった。令和2年度に実施する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ミルターン加工による3次元自由曲面への模様づけ2020

    • 著者名/発表者名
      髙橋隆太、井原之敏
    • 学会等名
      精密工学会 第27回学生会員卒業研究発表講演会
  • [学会発表] ミルターン加工による仕上げ面創成に関する研究2020

    • 著者名/発表者名
      柏井悠司、 山口彪我、原宣宏
    • 学会等名
      日本機械学会関西学生会2019年度学生員卒業研究発表講演会

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公開日: 2021-01-27  

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