研究課題
基盤研究(C)
本研究課題では,感圧塗料および感温塗料の複合技術である重ね塗り感圧・感温塗料(DL-PTSP)に対し,寿命法に基づく較正法を適用することにより,圧力と温度の同時イメージング計測手法として確立させるため,DL-PTSPの発光画像取得における最適かつ効率的なカメラのシャッターゲート設定の提案を行うとともに,感圧塗料層と感温塗料層を物理的に隔離する中間層について,両者の塗料層の計測感度を損なわない必要最小限の膜厚条件を明らかにし,層間の温度差低減による計測精度向上を実現した.
流体工学,流体計測
本研究の成果として実現した,重ね塗り感圧・感温塗料による圧力・温度同時イメージング計測手法は,複雑流動場を対象とした実験流体力学的解析に必要不可欠な計測技術であり,本計測技術を適用した高度な実験解析の実現により,民生用ターボ機械まわりなどに見られる複雑流動場において,剥離や渦構造が形成する不均一な圧力分布を可視化することが可能となる.その結果,特にゲージ圧の低い民生用ターボ機械において性能低下や騒音の発生源となり得る異常流動現象の解析を進め,性能向上に必要な知見を得ることが可能となる.