半導体デバイスや各種カラーフィルターの製法などの微細加工技術における液膜塗布工程で発生する各種膜厚ムラを効率的に予測する方法として物理法則の機械学習法であるPhysics-Informed Neural Network(PINN)を応用した研究である。検証例がなかった、空間4階微分と4次の非線形性を含む液膜流れの偏微分方程式に適用してPINNの有効性を調べた。適切に学習させるには、①学習対象の時空間データ点を解の変化が激しい位置に密に配置すること、②浮動小数点演算を倍精度とすること、③中間変数を導入して偏微分方程式の階数を削減することで自動微分の演算量を減らすことが有効であることを見出した。
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