固体表面の濡れやすさが電圧をかけることで変化するエレクトロウェッティング(EW)について,シミュレーションで再現する方法を開発することを目的として以下のことを行った. 1.既存のシミュレーターでは,濡れの問題の扱いがいい加減な場合や再現不可能な場合が多くあるため,幅広い濡れの問題に対応するためのモデル開発・改良を行った.2.EWを電気流体力学の現象ととらえて,電気力学の方程式を解いて液体に作用する力を計算する新手法の開発を行った. その結果,広範囲に適用可能なシミュレーターが作成され,電圧と濡れやすさの関係について,低電圧時・高電圧時それぞれ実験で見られる傾向が再現できる可能性が示された.
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